契約に必要だったもの

銀行口座

  • 銀行の国にこだわりが無く、ユーロを受け取ったり、ATM で引き落としたりするだけ口座の場合は特になし(Wise)
  • スペインの銀行口座を開きたければ、NIE が必要 (N26)

携帯番号

  • スペインの携帯番号のある友人 (二段階認証のため)
  • 何も送られて来なかったが、念の為、住所が決まってると安心かも。どうせ住所は入れなきゃいけないので

銀行口座の取得

Wise

海外移住を考えている人は、必ず Wise の存在をご存知なんじゃないでしょうか?ほぼマーケットと同じ為替レートで各国の通貨を換金することができます。また、一つの Wise アカウントで通貨ごとの"銀行口座"を作ることができます。私も、Wise 上でユーロの銀行口座を開き、Wise のアプリ上でブリュッセルに銀行口座が開かれたことを確認できました。移住後に給料を支払うために、雇用者から IBAN などを聞かれたら、Wise 上のユーロ口座の IBAN を伝えれば、そこに直接給料が振り込まれます。また、日本で Wise のカードを ¥2000 ゲットすれば、スーパーなどの買い物で使えます。その際には自動的にユーロの口座からデビットで引き落とされます。一番驚いたのが、日本円->ユーロの両替のスピードです。手順としては

  • Wise で自分のユーロの口座にいくら送りたいか入力する
  • 日本円で Wise 宛(Paypay 銀行の口座)にいくら振り込めばいいか伝えられる
  • 言われた額と同じ額を自分の銀行のオンラインバンキングを使って振り込む
    • この際に日本の銀行に振込手数料は取られる。だが、銀行の国際送金の手数料に比べれば微々たるもの。また SBI 住信等、振込手数料タダの銀行の口座があれば勿論タダ。
  • Wise 側で、振り込みが完了したことを伝える

この手順を踏めば、私の場合、当日中に指定した額のユーロが自分の口座に入っていました。 Wise で日本円を USD にしたことがあうのですが、その際は 2~3 日かかったので、この速さには驚きました。 こっちで現金を ATM から引き落としたければ、前述した ¥2000 の Wise カードを日本で手に入れる必要があります。また、日本の Wise は Google Pay などに対応していないので、物理カードをゲットしておくことが無難なのではないでしょうか?(Edit: 2024 年現在、Wise アプリでバーチャルカードに対応したので、バーチャルカードを作り、それを直接 Google Pay に追加できるようになりました。なので、NFC 決済もできます。)

N26

Wise は普段の生活に支障は無いかもしれませんが、一つだけネックなのは、ユーロ口座が実質ベルギーの口座になってしまっているということです。後述する携帯電話の契約をした際に、スペインの銀行の IBAN でないと受け付けないと弾かれてしまいました。今後もそういった事例が発生するかとも思い、スペインの銀行口座を開くことにしました。

目をつけたのは、N26。理由としては、オーストリアの友人がおすすめしていたから。ここも、有名なオンラインバーチャルバンクの一種で、バーチャルであるからこそ、実際の銀行のような煩雑な現地での手続きなどを踏まなくて良いと思い試してみました。

手順は、アプリをダウンロードして、口座を開設する国にスペインを選択し NIE や住所の情報を入力するだけ。後は、本人認証のために、パスポートの写しなどを指示に従ってアップロードし、承認されるのを待つだけ。申請して数時間も経たないうちに受理されました。

ちなみに、N26 はビジネスバージョンだったり、一月にいくらか払うと、ATM で現金をおろせる回数が増えたりなど、プランを選ぶことができます。私はとりあえず月額無料のビジネスのバーチャルカードを選びました。なぜなら、安いし、申請した当時は日本に居たので、物理カードを受け取る術がないから。現地に行って、必要を感じたら 10 ユーロ払ってカードを貰えばいいやと思っていました。ちなみに、これを書いている現在、スペインで一週間バーチャルカードを使って過ごしていますが、特に問題はありません。どのお店も NFC のリーダーを持っているので、携帯さえ持っていれば、とりあえず支払いはできます。もしできなくても、バックアップに Wise の物理カードがあるので、今の所、現金を使わなくてはいけない場面には出くわしていません。

今の所、N26 には Wise からお金を振り込む形でチャージをしています。手数料はかかりますが、いくら Wise から送金しても、€0.28 と微々たるものなので、特に気にせずにチャージしてます。

これでめでたくスペインの銀行口座をゲットすることができました。次に、N26 で手に入れたスペインの IBAN で携帯の契約をすることにしました。

携帯番号

まずは、携帯のキャリアをいくつか調べました。どの会社も 20GB とかけ放題で €20 くらいのプランが多く、日本の大手キャリアに比べれば安いと感じるものが多かったです。他にも面白い特典などもあり、例えば、Vodafone のプランは、週末はデータがカウントされないそうです。他にも、値段で見れば、MVNO がやはり安いです。Lowi なんかだと、20GB かけ放題で €10 くらいのプランなんかもありました。

その中で私は Movistar の電波を使っている MVNO の O2 を選びました(UK だと大手キャリアですが笑)。選んだ理由としては、

  • 5G が使える
  • 値段がまあ妥当 (€10/month)
    • 20GB
    • 電話し放題
    • SMS 送り放題
  • eSIM が使える
  • 名前を知ってる
  • カバレージが、Vodafone より広い です。

カバレージに関しては、バルセロナの町中に入る分にはあまり関係ないかもしれませんが、上にリンクしたマップを見る限り、田舎道なんかのカバレージと 5G の電波塔の範囲では、Movistar が勝っているのがわかると思います。 東京で 5G の速さに慣れてしまったので、正直 5G をカバーしていないプランは考えていませんでした。後、ついた瞬間に使えるという安心感が欲しかったので、海外からでもアクティベートできそうな O2 を選びました。

入手方法

入手方法は至って簡単で、O2 の申し込みのページで、名前、生年月日、NIE、さっき入手した N26 のスペインの銀行口座情報などを入力するだけ。一つだけトリッキーなのが、連絡用の電話番号を入力しなくてはいけないこと。「電話番号が無いんだから申し込むんだろうが」ってツッコみたくなりますが、日本の番号は受け付けてくれないので、仕方なく移住前から連絡を取っていたルームメイトに Whatsapp で許可を取り、彼の電話番号を入力しました。そうすると、認証コードが彼の元に行くので、Whatsapp で教えてもらい、認証を完了させました。ルームメイトがいなかったら、現地で Vodafone のストアで契約するとかしかできなかったでしょう。

申込みが完了し、後は個人の認証のために、指定されたメールアドレスに自分のビザの写しと NIE の通知書を添付して送信しました。そしたら、数日後に自分の電話番号が書かれた PDF が送られてきて、その中にある QR コードを使って eSIM をダウンロードすれば完了です。O2 のプランには、ヨーロッパ内でのローミングしか無いので、その場で接続を確認することはできませんでした。ですが、実際にバルセロナに着陸した瞬間、飛行機の中で LINE の通知を勝手に受信し始めたときは、安心しました。入国してからは、SMS、電話、データ通信は全く問題ありません。もちろん、日本の様なカバレージは期待していないので、ピソの部屋からのデータ通信はとても遅いですが、道でマップを使う等、問題なく利用できています。バルセロナの中心部では、4G でもダウンロード 120Mbps くらい出ます。申し分ないです。地下鉄でも、あまり途切れることなく使えます。

口座開設や、携帯の契約などは、スペインに来てからでも十分かもしれませんが、工夫すれば日本にいるうちにできるので、時間節約のためにも是非試してみて下さい。